前回の続きです~
読まれて無い方は是非下記記事を読んでください。
体の健康を左右する重大な油のお話ですので2回に分けて記事にさせていただきます。 食用油の現実 十数年前になりますが、僕の実妹がフランスへ嫁ぎまして、暫くすると当地のオリーブオイルを送ってくれました。オリーブオイルか・・・今時日本では、世界のオリーブオイルは手に入るようになったし珍しくもないし、わざわざ高い送料を使って送るほどでもないのにな~なんて思いました。日本で売られるものと差があるのかな・・・?なんてテンション低めで届いたオイルを開封して、とりあえず生野菜にかけて食べてみまし... 食用油の知られざる現実と製法について - 強健ラボ |
油の役割
イヌイット(エスキモー)の食生活は魚類がメインで、野菜は土地がら当然ですがありませんのでほぼ食べません。
冬の間は脂肪分たっぷりのクジラやアザラシを主食とし、非常に大量の脂肪を摂取します。
肥満や心臓病、動脈硬化は高脂肪食品の摂りすぎが原因のひとつであるはずですが、北極圏などの寒冷地に暮らすイヌイットの人々に心臓病や動脈硬化がほぼありません。
これはいったいどういうことなのでしょうか?
私たちの体は約60兆個もの細胞で出来ています。
健康な体も、病気の体もすべて細胞が作っています。
そんな大切な細胞の“膜”を形成する重要な材料が油(脂質)です。
細胞の外壁とも言える細胞膜は、栄養素を取り込む、老廃物を排出する、細菌やウィルスの侵入を防ぐ、細胞同士の情報を伝達するなど、私達が生きていく上で大切な役割を果たします。
また、脂質は私達が活動するための重要なエネルギー源となったり、体の水分の蒸発を抑えたり、体の様々な働きを調節するホルモンの原材料になったり、熱の発散を防いで体温を保ったり、脂溶性のビタミンの吸収を助けたりします。
油には種類があり、取り入れる油の種類や量がとっても重要なのです。
油は主な構成成分である脂肪酸によっていくつかの種類に分類されます。
牛肉や豚肉、乳製品などの動物性の脂肪に多く含まれるものは「飽和脂肪酸」、水温の低い海に住む魚や、紅花やコーン、ゴマ、オリーブなどの植物性の油に多く含まれるものは「不飽和脂肪酸」の仲間に分けられます。
そして、不飽和脂肪酸は化学構造の違いから「オメガ3」「オメガ6」「オメガ9」とさらに細かく分けられます。
私たち人間は不飽和脂肪酸の中でもオメガ3系のαリノレン酸、オメガ6系のリノール酸を体内で合成することが出来ません。
そのため、それらの脂肪酸は「必須脂肪酸」と呼ばれ、食事などを通して外から補う必要があります。
イヌイットは、こうした良質の必須脂肪酸を多く摂取していたのですね。
これまで申し上げてきましたようにミトコンドリアが異常になった細胞が、ガン細胞です。
オメガ3は、ミトコンドリアを増やす栄養素ですが、不足するとミトコンドリア異常になります。
オメガ3が欠乏すれば、正常なミトコンドリアが作れないのです。
現代人の多くは、オメガ6を過剰摂取し、オメガ3がかなり不足しています。
食べてはいけないトランス脂肪酸
現代人は、病気になる悪い油であるトランス脂肪酸を大量に摂って、体を守るをオメガ3を食べない油の摂り方をしています。
これは市販される粗悪油や粗悪油食品がガンガン目に付くように宣伝販売され、悪い油の摂取を強いられているためでもあり、ガンやアトピーが蔓延しているといって過言ではありません。
トランス脂肪酸食品 ワースト10
1 スプレッド(パンなどに塗る製品)= マーガリン、ショートニング
2 粉ミックス =ケーキ用小麦粉
3 インスタントラーメン、インスタントスープ =カップラーメン
4 ファーストフード =フライドポテト
5 冷凍食品 =冷凍チキン
6 オーブン食品 =ドーナツ、パウンドケーキ
7 スナック菓子 =ポテトチップス
8 シリアル =オートブラン
9 クッキー、チョコレート = チョコレートクッキー
10 トッピング =ホイップクリーム、コーヒーフレッシュ、ドレッシング
そのほか・・・菓子パン、クラッカー、ケーキ、チョコレート、スナック菓子、アイスクリーム、フライ、レトルトカレーなど
日本のトランス脂肪酸の認知度は中国より知らされておらず、日本人の朝食に安い食パン、マーガリンが主流になり、病気の種を毎日育てているようなものです。
細胞膜が悪い油で作られるので、ミトコンドリアが疲弊、当然肌も荒れ、血管も脆くなり、異常細胞が増加すれば、ガンや慢性病に成りやすくなります。
病気予防は、ミトコンドリアの活動に必須な栄養素を充分に摂取し、苦手な有害物質を食べないようにする以外ありません。
医薬品や手術は一時的に症状は抑えられますが、医療は、ミトコンドリアを正常にすることを完全に見事に避けています。
だから、花粉症やアトピー、ガンなどの生活習慣病のミトコンドリア異常の病気は、医療で完治することは無いのです。
不飽和脂肪酸に多く含まれる必須脂肪酸
オメガ9(オレイン酸)
熱に強く、安定している。(オリーブオイルなど)
オメガ6(リノール酸)体内で合成不可(必須脂肪酸)
まぁまぁ安定している。(サラダ油など)
オメガ3(α-リノレン酸)体内で合成不可(必須脂肪酸)
他の2つよりも不安定で酸化しやすいのが特徴。
オメガ3のグループの代表となる脂肪酸が、サバやイワシなどの青背の魚に多いEPA(エイコサペンタエン酸)とDHC(ドコサヘキサエン酸)です。
そして、、、フラックスオイル(亜麻仁油)やシソ油に多いアルファ-リノレン酸です。
オメガ6とオメガ3は、どちらも細胞膜の材料になることは共通していますが、体内でまったく正反対の働きをします。
たとえば、オメガ6は細胞膜を硬くするのに対し、オメガ3は細胞膜を柔らかくします。
つまり必須脂肪酸はオメガ6とオメガ3をバランスよく摂ることが大事です。
オメガ6とオメガ3の理想バランスは、オメガ6が1~4に対して、オメガ3が1が適切であると言われていますが、現代人の食生活習慣では、オメガ6の脂肪酸が圧倒的過剰になっています。
オメガ6のリノール酸を控えると同時に、オメガ3の非常に優れた摂取源として、ぜひ毎日摂って頂きたい油がフラックスオイル(亜麻仁油)です。
亜麻仁油は、加熱は厳禁、要冷蔵は絶対ですので、そのまま大さじ1杯ほどを飲むか、ドレッシングにして食材に混ぜて食べるかですね。
チアシードはオメガ3の含有量が素晴らしいともてはやされてますが、調子に乗ってお高い!
お勧めは植物の中で最もオメガ3が多く含まれているといわれている冒頭の写真「スベリヒユ」という雑草です。
スベリヒユとは、いや~な雑草ですが実は・・この写真は、昨年の田舎のイベントで、知人が作ってくれた、スベリヒユの酢の物みたいなおひたしです。 ちなみに、知人はサラリーマンですが、影のスーパー植物博士です。そんじょそこらの学校の先生より遥かに、実用的で圧倒的な知識を持っています。つまりこれ、、タイトルには、野菜と書きましたが、いわゆる畑のいやな雑草でして、何処にでも生えてる嫌われ者です・・・こんな、橋の端のわずかな土でも立派に生えてるのです↓これぞ、生命力の塊です。農薬や、ペットの排便、排尿だ... 雑草、スベリヒユは、スーパー栄養野菜♪ - 強健ラボ |
スベリヒユを収穫して、数日間天日干ししても信じられないことに、ほとんど乾かないのです、そしてそれを、また土に生けるととたんにグングン生えてくるのです!
スベリヒユは、サボテンと同じCAMという光合成システムを持っている(CAM型光合成)ため、非常に乾燥に強いようです。恐るべし生命力ですね。
スベリヒユは、何処にでも生える嫌な雑草として扱われていますが、高価なオメガ3がタダでゲット出来る究極の健康植物、もう「神」の領域なのです。
サラダや和え物に是非、サッと茹でるぐらいではオメガ3は壊れません。
嫌なクセも無くとても美味しいです。これからの夏が旬です♪
オメガ3は、栗やくるみ、植物の種などにも多く含まれています。
ゲット出来る人は、是非積極的に食べてください。
日本史上最高の時代といわれている縄文時代の食べ物は、「油」の面から見ても本当に驚くほど完璧です。(下記図)
科学も医学も本も無かった遠い過去の時代の食は完璧でしたが、現代は、誰かさんの戦略で最悪ですね。情けないです。
オメガ3の不足の疑いがあり、ミトコンドリアが弱っている人
- 体が冷える人
- 生理痛がヒドい人
- 便秘症の人
- 皮膚障害の人
- 不眠や自律神経の失調の人
- 低血糖ぎみの人
- 体が弱い人
- 食欲のコントロールができない人
- 甘いモノが、なかなか止められない人
- スナック菓子が、なかなか止められない人
オメガ3の主な働き
- 脳の健康を維持する(アルツハイマーなどの予防、知能向上)
- 神経疾患を予防する(うつ、統合失調症などの予防)
- 骨の健康を維持する
- あらゆる炎症を抑える(アトピー、リウマチ、副鼻腔炎などの予防)
- ガンの予防
- 生殖機能、不妊症の予防
- 心臓病の予防
- 肥満の予防
おすすめ油
実際、ご家庭で毎日の食に取り入れるとなると、あれこれ複雑になると使い分けられないし、コストがかかりすぎるのも避けたいところです。
勿論全て低温圧搾製法に限りますが、大事なところは外さず出来るだけシンプルに考えますと・・・
炒め物、サラダのドレッシング
オリーブオイル ゴマ油 菜種油など
揚げ物
オリーブオイルでもいいのですが高価ですので菜種油
そこに魚を食べていれば大体オメガ3を補えますが、足りない人は、亜麻仁油もしくはえごま油を毎日大さじ1を飲むと良いと思います。
そのほか、沢山種類がありますが、特別取り入れるほどでも無いと判断しました。
油の摂取が不安、もしくは体調不良を早く改善したいという方には「ウドズオイル」か「麻の実オイル」をお勧めします。
「オメガ3&6」を「2:1」という最適なバランスで、様々な良質の油をブレンドしたものがウドズオイルです。
ウドズオイルには、「3.6」と、「3.6.9」の2タイプがあります。
オリーブオイルをとってる人は、「3・6」タイプでよいでしょう。
麻の実オイルは、リノール酸(オメガ6系)とアルファ・リノレン酸(オメガ3系)の割合が3:1で含まれ、オメガ6も少し含んでいる奇跡的なオイルです。
この2つは、認知症の予防などにもお勧めの逸品です。
毎日、スプーン1~2杯を飲みましょう。
まとめ
今回は、油について書きましたが、健康は全ての良質なバランスで決まります。
油ばかりに集中して熱くなってこれでもかと超高級品をそろえても、他に目が行き届かなければ板が一枚抜けた桶のようになって健康はさほど得られません。
必須脂肪酸は、大切な栄養素の一つとして覚えていただければ嬉しいです。
我が家も実際毎日の料理に使う油は、菜種油とオリーブオイル、ごま油だけです。
勿論低温圧搾のものです。製法だけは妥協しないで下さい。
他の変わった油もあれこれ一時期買いましたが、あまり味になじめなかったり高価すぎたりして、結局やめました(笑)、継続できることも大事ですね。
我が家では、オメガ3の摂取として、青魚に魚全般、自家製味噌(大豆)、煮干、じゃこなどを非常に良く食べます。
特に頭の先から尻尾まで食べられる「一物全体食」のイワシや煮干は超お勧めです。
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どれか一つだけ!といわれれば・・・高品質に限りますが万能選手の菜種油をお勧めします。
高品質で国産の菜種油でも価格的には、オリーブオイルよりリーズナブルです。
高価なオリーブオイルで揚げ物は最高ですが、ちょっと出来ないですよね(笑)
ちなみにキャノーラは、品種改良された菜種ですので避けるべき油です。
安い油は、当然ですが原材料からして遺伝子組み換えなど粗悪品になっています。
もう一つ、といいますか今回一番のお勧めは、良い天気には、スベリヒユを採りに行きましょう♪
運動、日光浴、オメガ3、無料の究極の野菜、など一石三鳥以上あります。
ただ、体調が極めて芳しくない方には、ウドズオイルを毎日大さじ1杯はお勧めいたします。
前回も書きましたが製法だけは本当に注意して「低温圧搾」系を購入されてください♪
前回のお勧めと味の好みで変えてみてもいいですね、どれもいいオイルです。